AfterEffects エクスプレッション linear(リニア)を使ってシームレスなアニメーションチェンジ(2)
今回も引き続きAfterEffects エクスプレッションの linear について。
前回は過程をかなり飛ばしましたので、少し細かいお話をします。
linear命令を使ってオブジェクトを A というアニメーションから B というアニメーションにじわじわ変化させましょう。
まず、アニメーションを作ります。
Aはふわふわ浮かせ、Bはぐるぐる回します。
これはsin波とcos波を使って作りましょう。
sinとcosについては私の記事の”AfterEffects エクスプレッションでsin波とcos波を利用する”をご覧ください。
こんな感じになります。
前回もご説明しましたが、この二つのオブジェクトはダミーの様なもので、実体は必要ありません。
linear命令によって位置情報のみを利用します。
最終的に表示されるメインオブジェクト(以下 ”Z” とします)を作り、とりあえず適当に配置します。
ここからが本番です。
Zの位置にエクスプレッションを記述していきましょう。
まず、Aの位置情報を拾います。
ピックウィップを使うと手間が省けます。
ここでは Ani_A と名付けた入れ物(変数)を用意しました。
もう一つ重要な”スライダー制御”を用意します。
スライダー制御はエフェクトの括りとしてありますが、数値を自由に変えられるだけで、それ単体では何の働きもしません。
細かい事は後にして、とりあえず Tr という変数を用意して、スライダー制御をピックウィップで拾ってきます。
ここでやっと linear が出てきます。
linear(Tri,Ani_A,Ani_B) って一体何かと言いますと、
Tri の数値が 0 の時は Ani_A の数値が反映され、 Tri の数値が 0.11→0.12 →0.13・・・・と 1 に近づくにつれ Ani_B の数値へと変化していきます。
現在スライダー制御の数値は 0.00 のまま固定ですので、ずっと Ani_A のままでなんら変化しません。
Triの数値を変化させましょう。
今回はスタート1秒後から8秒かけて 0 から 1に変化するようにキーフレームを打ってみます。
こんな感じになりました。
無事 Ani_A から Ani_B に変化しました。
これはこれで面白いですが、今回は最終的にオブジェクトZのみ表示させたいので、Ani_A と Ani_Bは非表示にして完成です。
ざっくりですが、linearについては以上です。
最後に、少し応用させてみました。
それでは今回は以上です。
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