PremiereのDynamics系エフェクトを使いこなす(2)
前回Dynamics系エフェクトの中のCompressorについて軽く概要をご説明しました。
今回は実際にCompressorを使った効果をご覧頂きたいと思います。
真横に一本線があり、そこを中心に濃い色で上下に伸びているのが音の大きさを表している波形です。
これはとあるスピーチの波形の一部ですが、所々飛び抜けて大きくなっているのが見受けられます。
抑揚が激しい人や、例えば「はい」だけ極端に大きい人など、人の声の大きさには結構な
ばらつきがあります。
多少の抑揚は良いと思いますが、急に声を張ったり、はたまた急に小声になったり極端ですと
聴いていて疲れてしまいます。
ではこの波形にCompressorを適用してばらつきを少し和らげてみます。
まずThresholdで音を圧縮(小さく)するしきい値を指定し、そこを超えた音をどれだけ圧縮するかを
Ratioで指定します。
今回はThresholdを-12dB、Ratioを4に指定します。
イメージはこんな感じです。
図の上下端が最大の0dBで中心線に向かって-1,-2,-3・・・∞dBと小さくなります。
Thresholdに指定した-12dBはだいたい赤い線で、そこを超えている部分を
Ratio4(4:1=25%)に圧縮します。
するとこの様な波形に変化します。
いかがでしょう。
Thresholdを超えた部分が軒並み圧縮され、ばらつきが和らぎました。
※実際Premiere上に表示される波形は変化しません。便宜上、一度書き出した波形をご覧頂いています
このままでもOKですが、全体的に少し小さめに感じるのでMakeUpで4dB程底上げします。
これでひとまず完了とします。
補正前と比べてみると
どうでしょう。ちょっと微妙ですかね。。
もう少し強めに圧縮しても良かったかな?という感じです。
あとは納得いくまで微調整を繰り返し行います。
まあ、今回はこれで良しとしましょう。
いかがでしたでしょうか。
次回はExpanderかLimiter辺りのご紹介、もしくはやると言っておきながら放置している
アンダークランク撮影について触れたいと思います。
それではよいお年をお迎えください。